熱はむやみにさげなくてもいいんです。こどもの発熱、解熱のかんがえ方。

こんにちは、セラピスト時々看護師chieです。

 

以前、こんな記事をを書きました↓

受診は?解熱剤は ? こどもの発熱、悩んだときの参考パターンはコレ !

2018年2月28日

小さいこどもがいる友人が、

 

これ読んでたから、慌てなくて済んだ!

 

と言ってくれて、すごくうれしくなりました。

 

そして、こんな疑問をくれました。

 

熱を下げる、ってどうやるの?
冷えピタって効かないの?
ネットで調べたけどちえさんはどう考える?

 

おぉ。

 

そういえば、解熱剤までは書いたけど、それ以外を書いていなかった。

 

ということで、解熱について書いてみます。

 

前回同様、持病がないこと、けいれん持ちで熱を上げてたくない、というような理由がない場合に限り、ご参考いただければと思います。

 

 

熱はむやみにさげない

 

 

ちいさいお子さまは、いろんなウイルスや細菌に触れて、熱を出して、免疫を付けて、生きていくチカラをととのえていきます

 

熱が高くなるのは、カラダの中の要らんモノ(ウイルスや細菌)が増えるのを抑えるための反応

 

カラダが強くなるために闘っているわけです。

 

熱を出すのは、こどもの仕事。必要なこと。

 

心配になるのは当然なのですが、こどもが熱を出すのことも、当然のこと。

 

だから、慌てないでください。

どうか、どーんと構えていてください。

 

中途半端に熱を下げようとすると、返ってこどものカラダに負担がかかります。

 

大人でも経験のある方はいるのではないでしょうか。

 

だらだら微熱が続くとしんどいけど、しっかり熱が上がったらむしろスッキリする、みたいな。

 

中途半端に熱を下げるということは、逆にウイルスや細菌を増やしたり、大人でいうところの「微熱がだらだら続いてだるい」状態を作っているということになります。

 

熱が出る意味、熱の役割、カラダの反応、そういうものを知っておいてくださいね。

 

こどもは大人のミニチュアではありませんが、応用で考えることはできます。

 

熱があるからと、毎日こどもを病院に連れていく方がいますが、

 

自分だったら、つらいときにわざわざ毎日病院に行きますか?

 

慌てたときは、自分ならどうか?

 

ということを考えてみることもひとつ。

 

目の前の「発熱」という現象にだけ目を奪われないで、子どもの状態をしっかりみてあげましょう。

 

熱を下げる対処をする目安は?

 

 

さて、そしたら、どういうときに熱を下げたらよいでしょうか、ということですね。

 

とてもシンプルな目安は、解熱剤を使うタイミング。

 

38.5度以上あって、しかもぐったりしているとき・眠れないとき

 

これです。

 

これも、もう一つ捕捉すると、

 

手足が冷たくないこと。

 

手足が冷たいときは、まだ熱が上がり切っていません。

 

まさにカラダの中で要らんモノと免疫隊とのバトルが激しく繰り広げられているときです。

 

このバトルが最高潮に達したら、手足も熱くなってきます。

 

ここが熱のピーク。

 

ここまで来てやっと、熱を抑える力が優勢になる、というイメージでしょうか。

 

ここまでの間は、熱は「出さなきゃいけない」間とも言えます。

 

この、上り坂の間に解熱剤を使ってしまうことがありますが、効かないからやめてね、です。

 

電話相談ですごく多い。

 

座薬入れたけど、効かないんです!

 

だいたい、上り坂で使ってるんですね。

 

ピークが長いときもあるので、その時も思うような効果がありません。

 

チョット下がってまた上がる、を繰り返すので、余計にカラダに負担がかかります。

 

座薬が効かない時間帯がある、ということを病院で教えてくれませんからね……

 

冷やすより、水分

 

 

はい、ほかの冷却方法を使うのも、このピークを過ぎてから、です。

 

手足が冷たいときは、熱が上がっているところ

 

ということは、寒気を感じたりする時間帯

 

そんなときには無理に冷やさない。

 

ひたすら水分を摂らせましょう。

 

冷やす、より、水分を摂る、が大事だと思います。

 

 

カラダの中の反応は、カラダの反応に任せる。

 

 

水分を摂って、汗を出す、おしっこを出す、ということが熱を下げるのを助けてくれます。

 

冷やすなら?

 

 

水分は少しずつ取っているけど、やっぱり辛そうだし、少しでも下げてあげたいとき。

 

手足が熱くなっていたら、冷やすことも考えましょう。

 

よくおでこに冷えピタのような冷却シートを貼っているのを見かけますが……

 

それ、気持ちイイだけなんです。

 

気持ちイイから、子どもがラクそうだから、で使うのはOK。

 

でも、冷却効果はほとんどありません。

 

物理的な冷却効果を考えるときは、太い血管が皮膚に近いところを通っている場所を冷やします。

 

  • 頸動脈=首
  • 腋窩動脈=わきの下
  • 大腿動脈=太ももの付け根

 

この3か所が有名ですね。

 

保冷剤タオルや手ぬぐいでくるくる巻いてあててあげましょう。

 

保冷剤で凍傷にならない?

 

を心配されることがありますが、ケーキについてくる「30分お持ち帰り用」くらいなら、凍傷になる前に、熱で溶けるから大丈夫です。

 

冷却シートより保冷剤、ですが、冷却シートを使うのであれば、わきの下だけは貼らない、です。

 

皮膚がほかより薄いので、皮膚トラブルを起こすことがあります。

 
 

冷やすの、嫌がるんですけど……

 

 

子どもは冷やすの、嫌がります。

 

結構な確率で。

 

嫌がるときはムリしなくていいです。

 

水分をたくさんあげてください。

 

自分で取っちゃう年齢の子どもなら、行動に任せればいいのですが、

 

まだ自分で取れないような、〇ヶ月の子どもの場合は、冷たくてイヤなときも泣きます。

 

泣いてたら、無理に冷やさないでおきましょう。

 

くりかえしになりますが、

 

 

熱を出すのもカラダの反応なら、

 

熱を下げるのもカラダの反応で。

 

 

汗を出す・おしっこを出す

 

を助ける、水分補給がいちばんだとおもいます。

 

ただし、

 

水分を摂らず、おしっこが出なくなったとき、おしっこの回数が少なくなった時は、脱水疑いなので、受診を視野に入れてくださいね。

 

 

熱・解熱の基本的な考えかたはこんなところでしょうか。

 
#8000 という子どもの救急電話相談の体制も整ってはきていますが、いざというときにご両親が慌てずに対応できるように、

 

熱とか発疹とか鼻血とか頭をぶつけたとか、子どもに多いトラブルの対応の基礎知識は、子どもが元気なうちに仕入れておくといいよー、と思います。

 

ちょっとずつ、よくあるトラブルネタは書いていきますね。

 

迷ったときに思い出してもらえるといいな、と思います。

 

ケアや講座にいらしたときでも、医療のことで気になる疑問があったら、お話していってくださいね。

 

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