日本舞踊のこと・その3~お稽古場の門をくぐる~

こんにちは、chieです。

 

続・日本舞踊のこと。

 

その2はこちら。

 

日本舞踊のこと・その2 ~ これ、やりたい。から、2ヶ月~

2018年6月1日

 

わざわざ公衆電話から電話をして、「メールしてね」と言われた、夏の日です。

 

そして師匠にメールをする。

 

 

メールの文面などなど、覚えていません。

 

当然、14年前のメールなんて、残っていません。

 

普通に、「一度見学に伺いたいのですが」くらいのメールに、

 

「どうぞ」というお返事だったんだと思います。

 

とにもかくにも、お稽古場へ行くことになりました。

 

新大久保、初上陸。

 

 

師匠のお稽古場は、当時、新大久保にありました。

 

自宅兼稽古場。

 

新大久保なんて初上陸です。

 

正直、あんまり覚えてません。

 

 

お祈りさせてください

 

 

的な勧誘を駅前で受けたのは、初上陸のときだったか、いつだったか。

 

とりあえず、お祈りさせてあげました。

 

 

そして師匠宅へ。

 

 

玄関まで行って、あんまり人気がないから、その辺をぶらぶらしてから、

 

やっぱり人気のない玄関の、インターホンを押した気がします。

 

思えば、今でこそ当然となっている

 

 

稽古開始時間に稽古は始まらない

 

 

の状態だったんだと思います。

 

どうやっておうちにあがったのか、覚えてません。

 

師匠の第一印象、覚えてません(笑)

 

覚えてないことだらけです。

 

覚えていること

 

 

兄弟子が「三社祭」を踊っていたこと、

7月の歌舞伎座で観たばかりの踊りだった。

 

姉弟子が「田舎巫女」を踊っていたこと、

2年後、初発表会で自分が踊ることになる……

 

は、覚えています。

 

たびたび、師匠が

 

楽しい?

 

と確認のように聞いてくださいました。

 

はい

 

と答えていたはずです。

 

体験もしてみよう、と、持参した浴衣を、姉弟子に教わりながら着ました。

 

帯の長さをみて

 

「帯に短し、襷に長し、だね」

 

とコメントされたことも覚えています。

 

鮮明に覚えていること。

 

 

初めてのお稽古、は、覚えてません……

 

見よう見真似で動いていたんです。たぶん。それしかない。

 

お稽古が終わって、やっぱり「楽しい?」と聞く師匠。

 

わたしは「はい」とやっぱり答えていたはず。

 

師匠が「今日決めなくてもいいし……」

 

とかなんとか言っていたのでしょう。

 

わたしは

 

お世話になります

 

と言います。

 

それを聞いていた姉弟子が、耳慣れない言葉が可笑しかったのか、笑います。

 

それを制するように師匠が、

 

いや、本来そう言うものだから

 

とおっしゃった。

 

 

このシーンが、この日のことで一番鮮明に覚えています。

 

 

改めて、

 

 

お世話になります

 

 

とお伝えして、めでたく入門。

 

 

2004年8月5日

 

 

わたしのお稽古記念日です。

 

 

お稽古はじめたおかげでね、けっこうとんでもないことになるんだよ。

 

 

と、あの時のわたしに会っても、教えてあげません(笑)

 

 

けっこうとんでもないことがイロイロ起こっています。

 

巡り巡って、さとう式に出会ったのも、踊りがあったからです。

 

 

今のじぶんは自分史上、最高に気に入っているのです。

 

 

お稽古、始めてくれてありがとう。2004年のわたし。

 

 

~その4 へ続く~