夢のようなおひなさまに逢える。後藤由香子展へ。

こんにちは、chieです。

きょうは、さとう式はひとっつもでてきません(笑)

 

会期終了近くなり、やっと行けました。

 

後藤由香子展

 

追悼特別企画展です。

なんとしても、行きたかった。やっとやっと。

 

由香子さんには1度しかお目にかかったことはありません。

人形工芸士として、伝統を伝える方。

とても美しく、たおやかで、ご本人がおひなさまのような方でした。

お目にかかれたこと自体が、奇跡のように思えます。

その時にいただいた作品集は、何度も何度も眺めています。

 

訃報を知ったのは昨年の11月。

9月にご病気で亡くなられたと。

 

49歳でした。

あまりにむごい。

 

作りたいものが果てしなくあったことでしょう。

どれだけ無念だったことでしょう。

 

由香子さんのおひなさまは、みんなしあわせいっぱい。

みんな動き出しそう。

そして、お顔がみんな由香子さんに似ています。

こんなに笑顔で、動きのあるおひなさまに、初めて会ったのです。

 

いつか、お人形をお願いしたいと密かに思っていました。

 

現代の人がときめかなければ、伝統は続かない

 

由香子さんの言葉です。

 

これは、「伝統」とつくものに携わる人は誰でも考えていることだと思います。

 

歌舞伎も、能も、狂言も、落語も、
蒔絵や焼き物の器も、組紐も、ぜんぶ、そう。

 

今を生きている人がときめかないものは、その時代で廃れてしまいかねない。

 

そうさせないように、どの時代にあっても、その時代の「現代人」に響くものを作っているのだと思います。

 

「伝統」と「現代」のせめぎあいは、いつの時代も続いている。

 

由香子さんのおひなさまは、見事に、現代人がときめくものです。

ちゃんと伝統のなかに在りながら。

時空をこえるような、不思議な感覚を覚えます。

 

 

優しくて、美しいものが一番強い

 

 

わたしの好きなことばですが、

由香子さんのお人形はそれ、そのもの。

そして、由香子さんもそんな方だったのではないかと思います。

兜も手掛けておいででした。

 

「GOTHIC」というシリーズのお雛様。

ゴスロリのおひなさまです。

3人官女の真ん中のお人形。

いちばん由香子さんに似ている気がしました。

まつ毛が♡に見えます。

 

作品だけでなく、作品を作る過程のもの、スケッチや道具の展示も。

由香子さんであふれている展示会です。

 

 

4月8日(日)まで、横浜人形の家で開催しています。

お時間のある方、最高のおひなさまに逢いにいってみませんか ?

 

※ 後藤人形のHPでも、由香子さんの作品をみることができます。